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   2025-2026シーズン
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5月10日(日) クォータファイナル 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦 2026/5/12掲載

■ 悔しさ残る終幕 それでも示したブレックスメンタリティ

宇都宮vs名古屋
66-75
17-1st-11
11-2nd-22
19-3nd-15
19-4th-27

得点
#25D.J・ニュービル16
#34グラント・ジェレット13
#33ギャビン・エドワーズ12
#12高島 紳司8
#6比江島 慎6
#9遠藤 祐亮5

5月10日、B.LEAGUEチャンピオンシップ・クォーターファイナル第2戦。

背水の一戦に臨んだ宇都宮ブレックスは、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに66対75で敗れ、2連敗で2025-26シーズンの幕を閉じた。

試合開始2時間半前には、会場入口に長蛇の列ができ、勝利を信じるファンの熱気が日環アリーナ栃木を包んでいた。

立ち上がりは名古屋Dの連続得点を浴びる苦しい展開。

それでも高島のドライブ、ジェレットの速攻ダンクで流れを引き戻し、第1Qは17対11とリードして終える。

しかし、第2Qは一転。名古屋Dの守備に攻め手を封じられ、3Pシュートは前半だけで18本中1本の成功だった。

シュートが決まらない時間帯が続いたものの、守備で踏みとどまり、28対33で前半を折り返した。

後半は比江島とニュービルの3Pシュートで逆転に成功。

守備でも強度を上げ、名古屋Dの得点を抑え込む時間帯を作った。

それでも名古屋Dの外角シュートに要所でやられ、47対48と1点ビハインドで最終Qへ。

第4Q序盤、遠藤がスティールからねじ込む気迫のプレーで流れを呼び込み、ニュービル、エドワーズの得点で逆転し、会場の空気は一気に宇都宮へ傾いた。

だがここから名古屋Dが12連続得点。

宇都宮はシュートがリングに嫌われ続け、追い上げの糸口をつかめないまま66対75で力尽きた。


■ 努力はあった。ただ“ボールが入らなかった”
コロネルHCは、名古屋Dを称えつつ「才能あるチームを75点に抑え、ディフェンシブレーティングも103と、ディフェンスは素晴らしかった」と守備面での奮闘を高く評価。

しかし、その一方で「簡単なシュートを作り出すことができず、作ったとしても決めきれなかった。66点では多くの試合に勝つことは難しい」と、得点力不足が敗因となったことを分析した。

特に前半、武器である3ポイントシュートが18本中1本しか決まらない苦しい展開となったが、HCは「昨日の試合とは全く違う。今日の選手たちは胸を張れる。努力も全て出し切ったが、ただシュートが入らなかった」と述べ、選手の姿勢を称賛した。

今シーズン、ブレックスは東アジアスーパーリーグ(EASL)にも参戦し、天皇杯も含め週3試合が続く過密日程を戦い抜いた。

HCはこの1年を「リーグで最も困難なスケジュールだった」と振り返る。

「水曜日に試合がない週はシーズン全体で3回しかなかったと思う。一息つく暇も、十分な練習時間もなかった」と、その過酷さを語った。

肉体的、精神的な影響は計り知れないが、それでもチームは東地区優勝を果たした。

HCは「今日の結果にはもちろん落胆している」としながらも、「この12ヶ月を振り返れば、ブレックスの優勝バナーは3つから6つに増えた。多くのチームが我々のような12ヶ月を送りたかったはずだ。選手たちは誇れるべき多くのことを成し遂げた」と、シーズン全体の成果を強調した。

苦しい場面で乗り越えてきた「ブレックスらしさ」が、この試合で出し切れなかったのではないかという質問に対し「ブレックスの最も良い特長は『ブレックスメンタリティ』だ。ルーズボールに飛び込む姿や、素晴らしいディフェンスは今日も見られた」と反論。

「ディフェンスでは勝利へのチャンスを十分に作った。ただ、どれだけ良いシュートを作っても入らない時がある。それがバスケットボールだ」と述べ、最後まで戦い抜いた選手のメンタリティは健在であったことを示した。


■ 自分たちの“習慣”が何だったのか、出てこない
遠藤は、勝敗を分けたのは戦術でも個々の技術でもなく、「習慣」と「エナジー」だったと強調した。

「昨日に続き、後半でエナジーがない試合をしてしまった」と率直に振り返った。

試合終盤の局面でのミスは、単発の現象ではなく、準備や遂行の「習慣」が崩れた結果として現れたと分析した。

昨季はチャンピオンシップに向け、練習と試合で一貫して「やり続ける」徹底事項が共有され、最終局面で完成形へ収斂する設計思想が機能していた。

一方、今季は勝ってはいたものの、「何が自分たちの習慣なのか」と問われて答えが出ない状態に陥ったという。

口では「習慣」と言いながら、実体としての徹底や強みの明確化ができていなかったと振り返った。

東地区優勝、EASL優勝と結果は残した。それでも「ここ一番」で力を出せなかった背景には、パフォーマンスよりも「気持ちの強度」の問題があると指摘した。

チャンピオンシップで勝つのは「40分間、隙を見せない」チーム。

第4Qのスティールについては「どうにか流れを変えたかった。エナジーを出すしかなかった」と語りつつ、チームとして40分間続けられなかったことを悔やんだ。


■ 戦う姿勢で負けていた。そこに尽きる
比江島は「一年間いろんな習慣を積み重ねてきたつもりだったが、最後はそこができなかった」と悔しさをにじませた。

特に、勝敗を分けた要因として「もうシンプルに戦う姿勢というか、気持ちというか、そこは相手に負けていた」と指摘。

昨シーズンの優勝を手繰り寄せた原動力であった闘争心が、この大一番で相手を上回れなかったことが敗因に繋がったとの見方を示した。

シーズンを通して課題としていた、良いオフェンスで終われない時のトランジションディフェンスや、40分間集中しきれない点も、このCSで露呈した形となった。

比江島は、以前から「レギュラーシーズンとチャンピオンシップは全く違う」と語っていた。

その難しさを改めて問われると「一つのミス、一つのターンオーバーで本当に流れが変わってしまう」と、短期決戦ならではのプレッシャーの大きさを強調し、この2試合で合計32個という普段では考えられないターンオーバー数を記録したことについて、リーグ屈指のディフェンス力を誇る名古屋Dを前に「ズレを作ることができなかった」「1対1に仕向けられることが多かった」と分析した。

レギュラーシーズンでの対戦イメージが先行し、よりフィジカルに、激しくプレッシャーをかけてきた相手の守備に苦しめられたことを明かした。

■ “絶対に勝つ”という覚悟で臨んだ
「今日負けたら終わりというところで、何としても勝たなきゃいけないという思いだった」と、高島は試合を振り返った。

チームは高いインテンシティで臨んだものの「細かいところで負けてしまった」と敗因を分析した。

特に、シーズンを通して武器としてきた3ポイントシュートが前半に沈黙したことが響いた。「自分たちにはない数字だった」と述べ、後半に自身が2本のスリーを決めたものの、「もっと早い段階で決めていれば、チームとしていい流れになっていた」と悔しさを滲ませた。

特にディフェンス面では、名古屋Dの攻撃の起点となる齋藤へのマッチアップを任され「去年は遠藤さんがやってくれた役割。今年は自分がやらなきゃいけないと思っていた」と語り、チームを牽引する強い意志を持ってプレーしていた。

シーズンを通しての自身の成長については「ディフェンスのところで相手の重要な選手につく場面も多かったですし、オフェンスの部分に関してもいろんな引き出しが増えた」と振り返った。


■ 総括
宇都宮は今季、EASL優勝、東地区優勝と結果を残しながらも、最後のCSで“らしさ”を出し切れなかった。

コロネルHCは「BREXの最大の強みはメンタリティ。今日はそれも出ていたが、シュートが入らなかった」と語ったが、選手たちの言葉からは、“習慣”や“気持ち”といった根源的な部分への悔いがにじむ。

それでもこの12ヶ月を振り返れば、ブレックスの優勝バナーは3つから6つに増えた。

「選手たちは誇れるべき多くのことを成し遂げた」と、シーズン全体の成果をHCは強調し、チームは確実に前へ進んだ。

シーズンは終わりを告げたが、この悔しさを糧に、ブレックスは来シーズン、再び王座を目指すことになる。

宇都宮の挑戦は、もう始まっている。


■ 取材写真

■5月10日(日) QF 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ戦


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